島原ローターアクトクラブ
20周年記念講演
「誕生〜ふるさと再生〜」

平成13年5月27日(日)九十九ホテル


しまばら水屋敷 石川俊男(37)
〒855-0804 長崎県島原市万町アーケード 0957-62-8555 FAX同番
koge@trust.ocn.ne.jp http://www3.ocn.ne.jp/~mizu929/


平成3年からの普賢岳噴火災害の被災経験を経て、
平成7年に「しまばら水屋敷」を起業。
普賢岳噴火災害後の島原のまちづくりに、個人として取り組み、
現在、年間10万人以上の来場者がある。

島原RACのOBでもあり、平成3年〜4年の地区幹事も経験。
現在、地元の商工会議所青年部や商店街でも行動中。

常にアクションをおこして続けている行動力、
個人のリスクにこだわる考え方、さまざまな経験談、の話から
何らかのヒントを一つでも感じていただきたい。


略歴

島原15年、長崎3年、東京5年、大阪2年、を経て、25才で島原へ戻り13年目。
 
昭和63年10月 島原へ帰郷、実家の呉服屋の後継ぎとして家業を手伝う。
平成 元年10月 島原RAC入会(25)
平成 2年 7月 島原RAC幹事(26)
平成 2年11月 普賢岳噴火
平成 3年 6月 普賢岳大火砕流
平成 3年 7月 RI2740RAC地区幹事(27)
平成 5年 5月 結婚(29)
平成 6年 6月 RAC卒業(30)
平成 7年 7月 実家の呉服屋を退職し、しまばら水屋敷を起業(31)
平成11年    年間来場者数 10万人
現在、
島原商工会議所青年部事務局長、島原市商店街連盟企画副委員長、万町商店街青年部長、他


趣味

旅(日本全国バイク一人旅、アメリカ大陸横断バス一人旅、他)
 テニス(体育会硬式庭球部、他テニス大会のマネージメント・JBS JAPANOPEN他)
バイク(Kawasaki EN400Twin 和製アメリカンバイク)
招き猫(日本全国1300種類の招き猫、招き猫まつり主催、)
パソコン・インターネット(島原半島ML管理人、他)
  USUZAN.NET. http://www.usuzan.net/ 三宅島NET「島魂」http://www.miyakejima.net/
  世界火山シンポジウム(第二分科会パネリスト)http://www.7000m.com/inpaku/fujiworld/
洋楽(KISS、ZZTOP、Eagles、他)
映画、アメリカンコミックス、漫画、
プロレス、ブーメラン、麻雀、陶芸、TVゲーム、他


私個人のRAC経験、被災経験、復興経験、が
みなさんの今後の人生の
ヒントの一つにでもなれば幸いです。


ローターアクト

目的:
(内側)・個々の能力の開発  ・役立つ知識や技能を高める 
(外側)・親睦と奉仕を通じて、全世界の人々のあいだに、より良い信頼関係を推進する
      それぞれの地域社会における物質的、社会的なニーズに取り組む


普賢噴火被災体験を経て

今はきれいになった島原→当時3年間は灰の町
全国のRACから義援金→現役RACの被災者
福知山RACから脚立&トランシーバー他→「カーブミラー清掃」

噴火災害→長期被災→「明日が見えない」→精神的な不安 (→有珠山、三宅島もネットで支援)

「うわさ」=大型窃盗団+ガス+山崩れ → 警察無線を常備する多くの人

「ある夜」の避難騒動をきっかけに、
「死」を覚悟するような「腹くくり」をベースにした考え方になり、 ex)さばくさらかし岩
「悔いのない人生」を送りたい!と、実家の呉服屋の後継ぎを辞め、
廃屋になりかけた屋敷を修復しながら「しまばら水屋敷」を始める。

災害がなければ、家業の後継ぎのままで、水屋敷は、やっていない。

「自分の墓標に何と記す?」→ 私は「水屋敷主人ここに眠る」

「死」を意識した事による、「生きる」ことの再確認
「生き方」や「ふるさとへの想い」を深く考える。

元気なふるさとづくり

 1.土地が活性化する為には、「定住人口」が増えるのが一番!
 2.日本全体の人口が減るのに、島原だけ増える可能性は低い!
 3.ぢゃあどうする?
 4.「交流人口」を増やそう!(交流人口=観光、研究機関、学校、など)

 単純に言うと、年間365人島原に来れば、定住人口が一人増えた事だ!
        年間365万人が来れば、定住人口が1万人増えた事だ!

島原の水について

日本全国「水の都」といわれているところはたくさんあります。
しかし、まちなかにこれだけの湧水があふれているところは珍しい!

何故?まちなかに湧き水が豊富か?
200年前の普賢岳噴火による地殻変動が原因 「島原大変肥後迷惑」

「自然の驚異」と「自然の恵み」という自然の両面性を感じれる「ふるさと島原」なんです!


水屋敷について

水屋敷=水の湧く屋敷

万町の水屋敷(現在:石川邸  当初:元興銀頭取中山素平氏の実家)
     明治初期建築の木造二階建(一階が和風、二階が洋風) 
     湧き水の池(4m×12m) 一日4000トン=一秒50リットル

 (参考)新町の水屋敷(伊東邸) 鯉が泳ぐまち 一日6000トン=一秒75リットル
      大正建築


しまばら水屋敷(万町の水屋敷)について

石川の祖母の隠居宅として20数年前に購入
普賢岳災害の降灰(&台風)の為、4年間(H3-7)は、空家(廃屋)状態

平成 7年4月より一般に公開しはじめる
平成11年の年間入場者数10万人(島原市民を274人増やした?)
平成12年の年間入場者数12万人(島原市民を329人増やした?)


具体的取り組み

「散歩地図(昼・夜)」島原のまちをのんびりと散策! 水屋敷にて無料配布

「来る福招き猫まつりin島原」 第四回 平成13年9月22日〜10月9日(予定)
    約二週間に6千人ほど来場  個人主催で開催
    毎年秋に、島原のまちを「招き猫&湧水めぐり」で散策を提案


しまばら水屋敷の基本的な考え方

水屋敷の縁側に座って、湧き水の池をながめて、ボーっとしてください
  島原の人の生活と湧き水が密接に結びついている事を、感じていただければ幸いです

  島原一市民の石川俊男が、個人の自宅を、個人の意志で、一般に公開している!
  つまり、「店」ではなく、「家」である! 

   余所行きの場所ではなく、普段着の場所。(水鏡の対応)
      島原の住民の家に旅人が立ち寄るという形で、島原らしさに触れる場所。
     私なりの旅人の視点で、島原情報を提供してます。


しまばら水屋敷の運営方法

  入場料は無料! 公的資金もいただいてない

  希望者のみ、かんざらし、まっ茶、珈琲、等を有料で提供している

  二階広間に石川個人の招き猫コレクションを展示しており
  入手希望者には、有料でお譲りしている

  食べ物と招き猫の売り上げで利潤を捻出し、自分たちが生活し、家の修復を続けてます。

  ただ、あくまでも個人宅で、お店だという意識ではない。(銭金のみでの判断は嫌い)
      ・7名以上の団体は入場不可
      ・躾をしようという姿勢のない子ども連れは入場不可
      ・中でマナーが悪い方は注意して退場していただきます


島原半島の今後の可能性

  手つかずの自然も多く、たいへん意義のある歴史もある素晴らしいふるさとです!

  まったく新しいものを作るよりも、
  今まであったものを生かして、経済活動をともなう状態にするほうが自然体でいい。
    例)森岳まちづくり、他  

  全国でも有数の素材の宝庫!
    例)手延べそうめん 全国二位の生産量 
      木蝋(もくろう) ハゼの木から採れる良質の植物性蝋 
      支石墓(ドルメン) 縄文時代のドルメンは世界有数
      手打ち刃物 
     手づくり線香

「島原らしさ」とは何か?を、住民一人一人が意識していけば、より良くなります。

*「○○らしさ」とは?      ポイント:素材&歴史


石川個人のものの考え方

  既存の組織(システム)は、田舎ゆえのしがらみで?機能してないものが多い。
  ぢゃあどうする!?
  情報の共有化(ネット)の考えで、意志のある人間の絆を広げていく!
  個人で責任(リスク)を背負って、動くほうが小回りがきいて楽!

  「マイナス」を補うより、「プラス」をのばしましょう!(叩かれてもへこまない杭)
  「イレギュラー」こそ「チャンス」!
  「行動」のともなわない「議論」は「無意味」!
  「自分の立場」を自覚した上で「議論」を!
    (外野席で声を出してるのか?フィールドでプレイしてるのか?)
  「のみの価値観」の人間にならないように!

  今後も、「水屋敷」を舞台に、島原半島の情報をどんどん発信していきます!
   (TV、ラヂオ、雑誌、インターネット、他)

  「量」より「質」の時代!

  「まちづくり」は「その土地に住む人の意思を映す鏡」です。


ローターアクトについて

 「結果」より「経過」   「前向き」のススメ
  アクションのアクト!動く! 「意志」を持つ!

 押し付けのボランティアではなく、あくまでもサポートの立場でのボランティア。
 「一つのものごと」は見る角度や切り口でどうにでも変化する。

 各々の「地域らしさ」を意識して行動していただければ「道」は開ける。
 「道」は必ずある。しかし見つけるのは「自分自身」。


いろんな人との出会い (敬称略)

・萩本欽一  ・松岡修造  ・大仁田 厚  ・草野 仁  ・せんだみつお、三井ゆり
・向井亜紀、大沢逸美  ・梅沢富雄  ・星由里子  ・野々村真、久保田篤、リンカ、
・吉本興行 月亭八方、オール阪神、桂小枝、修  ・早坂好恵、田川寿美  
・WAHAHA佐藤  ・中村孝明  ・周富徳、富輝            他


旅について

日本一周バイク一人旅 1988.9.2.〜10.25. 当時24歳

アメリカ大陸横断一人旅 長距離バス 1987.2.21.〜3.11. 当時23歳
   折り紙の効果