地元中学校の社会勉強フィールドワークの一環
水屋敷にて地元中学生向けの話


平成10年2月21日(土)水屋敷


しまばら水屋敷 石川俊男個人の考え方

100人いれば100通りの考え方があります。

私、石川は自分の経験から下記のような考え方をしています。

「このように考えなければいけない」というつもりはありません。
ただ、「このように考えて自信を持って生きている人」がいる、
という実例の一つとして理解して下さい。

自分の人生は「一度きり」ですし「自分で切り開くしかない」ので
いろんな事を吸収して、進む方向を自分で決めて下さい。
あなたの、あなただけの人生です。


ものの見方

「主観」と「客観」をキチンと分ける。

  「主観」→「考え方」や「思いこみ」や「好み」等 → 人によって違う。
  「客観」→「事実」や「数字・データー」等 → 基本的にみんな同じ。

 ・「自分の目でキチンと見たこと」を、信用する。

 ・「人の話」や「マスコミ情報(TV新聞ほか)」は、完全には信用しない。

 ・「実際に起こった事」と「話している人の想像や考え」をキチンと分けて聞く。

 ・過去は「客観的」に、未来は「主観的」に、見る。

「鳥の目」と「蟻の目」を使い分ける。(ある程度の経験が必要)

 「鳥の目」(高い視点)→「将来を見る目」→大きい流れがわかる。

 「蟻の目」(低い視点)→「足下を見る目」→具体的に何をするのかがわかる。



判断の仕方

  「良い」「悪い」の「客観性」と
  「好き」「嫌い」の「主観性」をキチンと分ける。

         好き
          ↑
      悪い←*→良い
          ↓
         嫌い



ものの考え方いろいろ 

【自分の中で】

常に前向き!がベスト!(きついときも、顔の向きだけは前を!)

  何事に対しても、常に前を向いているものは「強い」!

  理想は、「前を向き」「足を前へ踏み出し続ける」こと。

  でも、辛い時、きつい時などは、
     「前を向き」「立ち止まる」でもいいし、
     「前を向き」「下がる」でもいい。

  大事なことは、「前を向いている」こと!

  未来・将来を見ることができるし、チャンスやきっかけが見えるから。

「理想」と「現実」にはギャップがあることを理解する。

「理想」と「現実」が一致することは、実社会では、残念ながら少ない。

 じゃあどうするか?
     「理想」を、常に頭の中には入れておき、
     「現実」を、「理想」に近づけるべく、努力する。

「No Pain No Gain」 
「前進には、痛みがともなうものだ。」

  勇気を持って「痛み」にキチンと向き合い、
     自分で「理解」した上で乗り越える。


「挑戦」は、自分があきらめない限り「失敗」しない。

 「挑戦」は、自分があきらめた時点で「失敗」になる。

 「結果」として「悪い結果」がでても、
           あきらめずに「挑戦」し続ければ、必ず「成功」する。

   「どうせ〜だから」はすでにその時点であきらめています。   
   「どうせ〜だろうけど、やるだけやってみよう!」と「行動」していけば
    だんだん変化が起きていきます。


「〜しなければならない。」と受け身で義務的に考えるのではなく、
「〜したい。」と積極的に進んでやる姿勢で考えた方が、楽しい!

  「〜しなければならない」 誰かにやらされている。
  「〜したい」 進んで取り組んでいる。


「〜してはいけない」ではなく「〜する」と考える。

   「〜してはいけない」 禁止 引き算 後向き 受け身  ネガティブ
   「〜する」 指示 足し算 前向き 働きかけ ポジティブ


「人生50年」自分だけの人生設計図を書いてみる。

  自分の人生は50年だと仮定して、
            自分の理想の人生を、紙に具体的に書いてみる。

  「自分の頭に浮かんだこと」は「将来自分に可能なこと」である。

   自分だけの墓石に、「〜な人生を送った○○。ここに眠る。」と仮定して、
  「〜な人生」に、どんな文句を入れたいか?


【人に対して】

自分がいやなことを、人にしない。

   相手の立場に立って、物事を見るよう心がける。


「批評家」よりも「提案家」に

  人のやることについて、批評するだけの人間にならないように。
  批評した上で、
  「じゃあこうすればいい」と、改善策などを提案する人間であって欲しい。


「家族」は、「自分の一部」。「友人」は、「宝物」。

「家族」は、水や空気と同じく「自分の一部」で、
「家庭内のしつけ」は、「自分の人格つくりの設計図」だと思います。
また、
「友人」は、栄養分みたいに、お互いの成長に必要な「宝物」です。

 人生の中で、どれだけの人と知り合い、どれだけのつき合いができるか?

  「友人をたくさん増やすこと」が目的ではない。
  「友人たちと、お互いキチンとつきあい、見聞を広めること。」が大事。



ふるさと島原について

島原半島は素晴らしい!
     日本一のふるさとだ!と
                  私は、自信をもって信じてます。

*島原半島以外で、実際に生活してみれば、わかります。

石川は、
長崎3年、東京5年、大阪2年、の10年間、外で生活していましたし、
一人旅で、アメリカ大陸横断(3週間)、日本列島一周(2ヶ月)、等もしました。
その上で、自信を持って「島原半島」は日本一だと確信しています。
だから、
  よろこんで「しまばら水屋敷」に自分の人生をすべてつぎ込んでます。
  生活は、そんなに裕福ではないけれど、
  気持ちは、のびのびと楽しく、やりがいを感じながら
  自分のやりたいことを、自分で責任とれる範囲で、好きにやっています。


島原半島は、素材の宝庫です。

ただ、現在は、その宝を十分に生かしていません。残念ながら、、、
 そこで、私は、まず、「しまばら水屋敷」を一人前にして、(あと5年くらい?)
それから、「島原市」「島原半島」と広げながら
素材の出し方(演出)を、私なりに工夫していきたいと思っています。


ふるさと島原に自信を持って下さい!


社会について

人間社会には、どんな世界にも「ルール(規則・掟)」がある。

世界のどこでも通じるような「人間の基本的な大きなルール」

    例 「人のものを盗んではいけない」
      「人を殺してはいけない」         など、から

学校における「校則」のような「小さな社会でのルール」
                   まで、いろんなルールがあります。

      *一番大事な基本的ルールは、「家庭のしつけ」

   その各々の社会に属する以上、ルールを守ることは、当たり前!

ルールを守らない人間は、当然、その社会から出ていくか、罰を受けなければならない。


「自由」と「責任」は、背中合わせ

  「個性」と「わがまま」の違いは、「責任」をとれるかどうかの違い。

  「人に迷惑を掛ける」ことは、基本的に悪いこと。
       しかし、仕方ない場合は、その後の「責任」(フォロー)が大切。

  「世間体」は、世間を気にする大人たちの対面で、
       「責任」をちゃんととりさえすれば、そう気にする必要はない。


「甘え」を意識する。

最近、子供も大人も甘えている人間が増えていますが、
   「甘えること」自体が、悪いことではない。

   「甘えていることを自覚していないこと」が問題だと思います。


「自営業」と「勤め人」 *(もちろん例外は多々あります)

「自営業」、[良い点] 「自由」に考え、行動できる。
       [悪い点] 「収入」が、安定していない。

「勤め人」、[良い点] 「収入」が 安定している。
       [悪い点] 会社組織に組み込まれるので「自由」が少ない。


「仕事(職業)」と「生きざま(生き方)」

   将来の「仕事(職業)」を、
   自分の「生きざま(生き方)」の中で、キチンと位置づけして決めたほうが望ましい。


「仕事」の中では、「がんばる」は、当然であり、失敗のいいわけにはならない。

   仕事は、「結果」が大事であり、
       「経過」を「がんばる」のは、あたりまえのことです。


「お金は万能」ではない。

確かに、「お金」がたくさんある方が良い、と、多くの人は思っているでしょうし
     「お金」は社会生活を送る上で、大事な価値観で、必要な手段です。

しかし、「お金」だけが、価値判断の基準ではありません。


「お客様は神様です。」という考え方について

  「お店の人」が、そう考えてお客さんに接するのは、素晴らしいことです。
  「お客さん」が、そう考えてお店の人に接するのは、間違いです。

  私は、現在の日本は「サービス」が異常に過剰しているように感じます。
     もっと「自然体」で人と人が接していけばいいのに、とも思います。



世間の流れについて

 ほとんど全ての事柄で、データ的にもはっきりわかるように、
 右肩あがりの時代(グラフ等で毎年伸びる)は終わりました。

      例 日本の総人口も、下り坂に入りかかった。
        土地の値段も、昔みたいに伸びる可能性は低い。

 つまり、
      時代の流れは、以前とは変わってしまいました。 

 ということは、
     将来の流れや展望については、
        「経験論」でのみ、流れを予想していた多くの大人たちには、
     時代の流れは読めなくなっています。

 じゃあどうする?
     将来、年配者をたくさん背負わなければならない「若者」が、
     たくさんの「情報」を「客観的」に分析して、流れを読み、
     明確な意志を持って「主観的」に行動して、流れをつくっていけばよい。


 学歴社会は、将来ほとんどなくなると思います。(学歴が必要な職業は残りますが、)

 自分が生きていく上で、
    「何がしたいか?」「何ができるか?」が大事な時代になります。

 *「やりたいこと」が、はっきりと見えている人は、
                     それに向かって進めばよい。
 *「やりたいこと」が、まだ見えてこない人は、
    まず、できるだけ自分の器(うつわ)を大きくする為
             教養や経験を、幅広く養う努力をすることです。

自然に時期が来れば、やりたいことが見えてきます。



石川個人からのアドバイス

最初から「完璧な人間(社会人)」は、いません。
また、「完璧な人間に、ならなければならない」こともありません。

ただ、「なれる」「なれない」ではなく、
「完璧な人間になりたい」と、「向上心だけは常に持っている」方が、
前向きで、楽しい人生になると、私は思います。

「成人するまでは、親の干渉もやむなし。」という前提で、
いろんなことを幅広く「経験」して、積み上げて下さい。

「自分の目」でいろんなモノを見て、
「自分の頭」で考えて、
「自分でとれる責任」の範囲で、
「自分で行動」していけば、
 悔いのない一度きりの「自分の人生」を、楽しめますヨ!


「仕事に対する姿勢」の参考文

先日偶然見つけた行動規範です。
「仕事に対しての姿勢」として、すごく的確で参考になるなと思いましたので
あくまでも参考までに、つけ加えておきます。


行動規範「鬼十則」

1.仕事は自ら創るべきで、与えられるべきではない。
2.仕事とは、先手先手と働き掛けて行くことで、受け身でやるものではない。
3.大きな仕事と取り組め、小さな仕事はおのれを小さくする。
4.難しい仕事を狙え、そしてこれを成し遂げるところに進歩がある。
5.取り組んだら放すな、殺されても放すな、目的完遂までは・・・。
6.周囲を引きずり回せ、引きずるのと引きずられるのとでは、永い間に天地のひらきができる。
7.計画を持て、長期の計画を持っていれば、忍耐と工夫と、そして正しい努力と希望が生まれる。
8.自信を持て、自身がないから君の仕事には、迫力も粘りも、そして厚みすらがない。
9.頭は常に全回転、八方に気を配って、一分の隙もあってはならぬ、サービスとはそのようなものだ。
10.摩擦を怖れるな、摩擦は進歩の母、積極の肥料だ、でないと君は卑屈未練になる。

1951年 戦後の日本経済の混乱期に、
広告業界の電通四代社長「吉田秀雄」氏 が示したもの。


最後に、

「こうしなさい」「こうしなければならない」ではありません。

「こういう考え方があり、それで生きている人が実際にいる。」
ということだけでも知っていて下さい。

20才代頃から少しづつ実体験で理解できてくると思います。