○島原新聞記事 

平成12年7月5日


虻田町の児童56人を招待

有珠山・普賢岳を結ぶ‘勇気の絆’

ホームスティ先を募集

『GAMADASげんき塾』

*島原商工会議所青年部と深江町商工会青年部*


有珠山・普賢だけが結ぶ勇気の絆−
島原商工会議所青年部(水本洋会長)と深江町商工会青年部(敷島広太部長)は
来月、北海道・有珠山噴火により
不自由な避難生活を強いられている被災地の子供たちを励ますため、
普賢岳噴火災害からの復興が復興が進む島原市・深江町の同市町に虻田町の児童を招待する。

同町では
6月末現在、1243世帯・2329人が避難しており、
体育館など10ヶ所の避難所に570人、仮設住宅に625世帯が入居し、
今も不自由な生活を余儀なくされている。

普賢岳噴火災害下の平成4年には、徳島県の阿南商工会議所青年部が
避難生活を送っていた島原の子どもたち60人を招待し、激励。
その後も両市の交流は「阿南元気塾」として続けられている。

噴火災害で同様の避難生活を送った経験から、
自然災害への恐怖心や長期化による不安を感じている被災地の子どもたちに
「将来への希望を持ってもらう」とともに「夏休みの思う出づくりに役立ててもらおう」と、
虻田町商工会青年部と交流がある深江町商工会青年部が仲を取り持ち実施するもの。

雲仙普賢岳噴火十年復興記念事業の一環で「GAMADAS(ガマダス)げんき塾」と銘打った。

共催=虻田町商工会青年部
後援=長崎県、島原市、深江町、両市町の教育委員会とPTA連合会、
    島原商工会議所、深江町商工会

招待するのは、隣町の豊浦小に非難し仮設住まいを続けている
虻田町立洞爺湖温泉小学校5・6年の全児童56人。

虻田町商工会青年部のスタッフとPTA関係者十数人とともに
八月四〜七日の三泊四日の日程で迎え入れる。

同小では6月に予定していた修学旅行が実施できなかったため、
社会科見学も兼ねて来島する、という。


空路で来崎する一行は四日午後に島原入りし、
市内のホテルで開かれる歓迎レセプションなどに臨む。


翌五日はホームスティ先の子どもたちと島原城で合流して植樹に参加し、
観光復興記念館や武家屋敷を見学。

平成新山(普賢岳溶岩ドーム)が間近に見れる島原まゆやまロードを通り、
火砕流で焼失した深江町旧大野木場小学校や
このほど開校した新校舎を見学し同校児童と交流する。

さらに島原第五小学校の普賢岳噴火写真展示室で行われる交流会にも参加。
この後、水無川で植樹を行い、
深江町の「道の駅・水無本陣ふかえ」で土石流災害を受けた被災家屋などを見学する。


六日は南有馬町の原城跡で社会科見学を実施するほか、
仁田峠や雲仙地獄めぐり、イルカウォッチングも予定している。


同塾の開催にあたり両青年部の代表四人が四日、島原市に協力を依頼。

吉岡市長は
「普賢岳噴火災害では
 島原の子どもたちが阿南商工会議所の皆さんに励ましてもらい、
 今も交流が続いている。
 そのお礼も込めて計画された招待事業で、素晴らしい企画だ。
 市としても深江町と一緒になって費用面など、できるだけ援助していきたい」
と積極的な姿勢を見せた。

水本会長と敷島部長は
「噴火災害はいつ終わるか分からないという不安があるが、
 終息すれば元に戻れるという希望を子どもたちに持ってほしい」
「焼けた大野木場小学校や新校舎で復興ぶりを見てもらい、元気を出してほしい」
などと語った。


開催にあたり
両青年部では島原・深江の両市町でホームスティ先28世帯を募集する。

窓口は
島原商工会議所青年部(0957-62-2101 小松さん)
深江町商工会青年部(0957-72-2891 坂本さん)

また、支援金も広く一般から募集するため、協力を呼びかけている。
振込口座は「親和銀行 島原湊支店 普通 1255972 ガマダスげんき塾」



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